リズムはグリッド。大事なんだけれども、そもそもリズムって何のこと言ってるの?って話。
リズムのズレってどの時点でのズレ?
『リズムが今ひとつ』とか、『リズムが良くない』、『リズムが合ってない』、
色々なリズムのダメ出しっていうのがあるわけですが、リズムってそもそも何って話。
どの時点でのリズムのことを言ってるのか?と思うわけです。
『最終的に人に聞こえる位置でリズムが合っていること。』
『自分が演奏するときに、周囲と気持ちよくリズムが合っていること。』
どちらも重要だと思います。
どうやって合わせるんでしょうか?
テンポを決めるとカチカチ音が鳴って『この曲はこういう間隔で拍が刻まれている』ということを判断するためにメトロノームやクリックというものを使っています。
『BPM』は”BEAT PER MINUTE”の略で、1分につき何拍か。っていうものです。
学校で習った速さ、時間、距離の式を思い出しますね。
拍/毎分といったところでしょうか。
リズムの聞こえ方によってリズム音痴に
音は距離が遠ければ遠いほど聞こえるまでに時間がかかり、音も聞こえ方が変わってきます。
自宅などで練習を行うとき、クリックといえばどんなものをイメージするでしょうか。
・三角形の箱の真ん中に棒が立っていて左右にカチカチ触れるメトロノーム。
・デジタルでテンポを設定するとその設定通りにピッピッと音を鳴らすメトロノーム。最近はスマホでも高度なメトロノームが出てきましたね。
・あとはDAWなど使うとき、ソフト側で鳴らすクリック。
このあたりだと思います。
自宅だとそこまでの距離が違うってことはないですが(発音とイメージのズレなどはありますがそれはクリックだけの問題じゃない)
メトロノームと自分の耳の間に距離があると遅延が生じますよね。
そう考えるとイヤモニ使ったほうがいいのかな?とは思います。
エアーだと難しい理由
ライブでは何を基準に音楽を演奏しているのか。
自分の耳と自分の楽器との間の距離、自分以外の各楽器が聞こえてくるまでの距離。
いろいろな部分に距離があります。
そもそもの自分の音はどこから鳴るんでしょう。
ギターやベースはピッキングして、アンプを通して音が鳴り、
ボーカルは自分の歌声そのものが身体から出て行きます。
ドラムは太鼓の目の前に座っていて太鼓と耳との間の距離がありますが、直接大きい音で聞こえます。
もしベーシストがドラムの音を参考にしていたとして、ドラムとの距離があります。
あと、自分がベースを弾いた時のアタックのタイミングと、ベースアンプから聞こえてくる音の距離があると思います。
狭いスタジオやステージでそこまで気にするほど距離や音の変化で苦悩することはないと思いますが、これが大きい会場でやる人だったり、
レコーディングする時とかだったりするとちゃんとしないとなぁとは思いますよね。
ボーカリストが大きなライブ会場でパフォーマンスでステージをぐるぐると走り回ってもちゃんと歌えるのは、イヤモニをしているからですね。
自分がいる場所と音源との間で距離を気にしないで良くなります。
あとは、自分のピッチをとる時にも大事ですよね。周りが爆音で自分の声が聞こえないと相対的にどうなのかわからなくなって大きな声出そうとしてしまうし、肝心のピッチもよくわからなくなります。
狭いライブハウスだったら、音量調節できるバックバンドが優秀ですよね。
ギターだって、自分が弾いたタイミングとそれが鳴るタイミングが合っていないと合ってるのか合ってないのか気になって集中ができなくなります。
いろんなリズムがある
絶対的に捉えている場合
この相対的なものでズレてしまうリズムとは別の話で、
絶対的なリズムっていうのもあるとは思います。
時間は揺るぎないです。
全体的なリズムのよれとか関係なく時は流れて行きます。
そのテンポにおける拍を刻む間隔が常に一定だとすると、
0.1秒ズレたら、0.1秒ズレ続けるのが自分の絶対的なリズムがきっちりしてる人だと思います。
BPMで設定したテンポに対して常に等間隔でリズムを捉えるということ。
そこの部分が一定であれば、自分の中のリズムは狂いません。
(それが必ずしもいいとは言いません。)
絶対的だと思っていたら意外と周りの音を聞いてしまっていた場合
DAWでいうところのレイテンシーなんかもその感じですよね。
ジャストで弾いてるのに、ジャストで記録されてない。みたいなことがある。
本当にジャストで弾けていたら後でその差分をずらしますが。
少なからずその返しの音を聞いてグルーヴが変わっていたらズラすだけではどうにもならないです。
レイテンシーは限りなくゼロになるように。
自分が狙ったタイミングで音が鳴っているかどうか?
どんなにリズムの精度が高くても自分が演奏してから音が鳴るまでの時間、
頭の中でここだと思ったタイミングに楽器に接触して音が鳴るまでの時間、
このあたりに狂いが出ているか出ていないかを知っておかないともったいないと思います。
ギターの場合、ここだと思ったタイミングで弦にピックが当たってアタック音は鳴るけど、振り抜かないと振動しないのでピックの速さも大事だったりします。
触るだけだとミュートしてしまいます。
あとは、ピッキングを上下にオルタネートしていたとして、
ダウンとアップの時に目的の弦までの距離が異なっていた場合、
本人の感じているリズムよりブレが生じてしまいます。
リズムの感じ方と実際の鳴り方。そのあたりを整理したらもっとスッキリしてくる気がします。
腕振りはテンポ良いのに、弦へのアクセスがブレてるとかありますからね。
これが発音とイメージがズレてる状態。
その他の『リズム』っていう言葉について
たとえばジャンルなどによって、こういうリズムが一般的だよねっていうのがあると思います。
バラードなのにドラムがファンキーだったり、ブルースなのにギタリストがメタルっぽいリズムプレイしたり。
なんか人の言う言葉って色々ですからね。
等間隔で音を鳴らしたり止めたりすることを言う人もいれば、
曲に合ってないよねって言うことでいう人もいます。
色々書きましたが
大前提として音楽練習していて頭が痛くなったり、難しさしか感じなくなってしまうと飽きてしまうので、ちゃんとやる時やらない時で自分のタイトさを調整できるといいですね。
自分のリズムを人に押し付けない。
これもセッションでは大事だと思います。
音楽以外に例えるとデートしてて歩調を合わせられない人みたい。
セッションバー行って、自分とリズムの構築が違うからってバカにするような人になったら寂しいですよね。
なんでズレているかわかっていない場合もあれば、
聞いてきた音楽のバックボーンが違う場合もありますし。
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