大人になるにつれて忘れてしまった大事なことを思い出す曲に巡り合った。

2018年4月28日

先に意味があるのか、後から意味が生まれるのか

ギタリストの北島健吾です。
日常の会話の中で企画が生まれるのってほとんどはその場の空気、ノリだったりすると思います。
それをやる前に『意味があるか』を考えずに、「やってから意味を持たせていく。」
この方がクリエイターとしては興味を維持できるし、ホットなんじゃないかと思います。

コピーライターなんかも商品出来てから広告打つと思いますし。

今日紹介するのは、YouTubeなどに動画投稿をしているairchさん。(エアーチャンネルと読む)

面白い曲ができました。

きっかけはツイッターから。
このairchさんとは、ちょっと前からツイッター上で交流があって、とにかくノリがよくて面白い人だと思っていました。

僕は面白い人いるとすぐに調子に乗って「あれやって」「これやって」と提案してしまう傾向があるので、、、
今回は突然脳裏によぎった『ポテトボーイ』っていうキーワードで曲作って欲しいって言ってみたんです。

このポテトですよ?

 

しかも、割とディティールまでこだわって、
①コインを入れると動くロボット
②3分間ダンスする
③踊るとポテトができあがり

こんな設定で、ポテトボーイの曲を作って欲しいと。

自分からすれば突然舞い降りたいたずら心。
でも、彼女にとってはもはや案件ですよね。
了解ですという返事がありました。

しばらくすると、「ポテトボーイっぽいメロディ浮かんだ」とツイート。乗り気でした。嬉しくなりますよね。(笑)

自分のアイディアに人の力で生命が吹き込まれていく感じ。

それから1週間ちょっとした頃に、仕上がりまして、
ファーストインプレッションから予想外の展開。普段の彼女の曲調を塗り替えてくる感じ。

この彼女なりの解釈で、ポテトボーイのキャラ設定がさらにセンチメンタルで心にきゅんとくる感じにまとまりました。

『POTATO BOY』です。

なんでしょう、設定されていないのに彼女のセンスで生まれた余白の部分やストーリーが秀逸です。
コインで動くロボ、しかも小さい頃お世話になったロボなんですよ。
なんだかその設定グッとくるじゃないですか。
大きな古時計的な。
小さい頃お世話になった感じの。

例えば、おばあちゃんの家にある子供の頃たくさん遊んだおもちゃ、地元のテーマパークの片隅にあったおもちゃ。



子供の頃お世話になったおもちゃが、感情をもっていたら。

「◯◯ちゃん、今日も帰ってこないのかな。僕はロボットだから心は持たない、だけど待っているよ。」みたいに思っているかもしれないなぁと。

曲を聞いて、幼少期のノスタルジーに時が逆流していった感じがします。

なのに、曲はエレクトロ。もはやこのエレクトロも計算された機械仕掛けのポテトボーイなんだろうか。

センスいいなぁ。

ポテトボーイをテーマにした意味、
これについては完全な後付けですが、

子供の頃のノスタルジックな雰囲気を感じてほしいなって思いました。

今はなんと購入もできます。

カロリー

ちなみに、以前にも無茶振りにお答えいただいたんですよ。

カロリーをテーマに曲を作ってくれと。

その曲も紹介しておきます。

焼肉の音をわざわざサンプリングする頑張りよう。素敵。

こんなラウドな心の叫びを曲にしたりするのに、ポテトボーイも作っちゃう。笑

やっぱり、先にテーマが決まってると曲調変わりますよね。

テンション上がる!

 

今回の件で感じたこと

作曲者のairchさんも急な発注と普段やらない曲調で、初めてのことばかりだったと思います。
でも、普段と違うきっかけで曲作る。これが面白い。
また、先にテーマが決まっている。
これがまたイイものを産むんだなと思いました。

慣れてくるとコードやメロディなんてポンポンでてくるんです。
でもそれを自動的に出てくる自分の思考の量産品にしないために、

先に作品のテーマを決めておくのもありかもですね。