ギター、脱力演奏のコツはパワーバランスのコントロール。

2018年4月20日ギター, レッスン, 健康, 動画コンテンツ, 音楽

ギターの脱力って重要と言われるけどやっぱり重要なんですか?

ギタリスト、ハヤエモニストの北島健吾です。
今回の記事は、ギターの脱力演奏にフォーカスをあてたいと思います。リラックスした演奏をしたい方、もっと俊敏に弾きたい方、腱鞘炎などに悩まされた方、現在怪我をしている方などには是非読んでいただきたい記事です。



結論から言うと脱力は大事

脱力そのものが大事なのはいうまでもありません。
なぜならば無駄な力が加わることで、疲労が蓄積したり、怪我をしたりします。
音の面でも、あまり力むと音がよくありません。
ギターのフレットをちょうどよい力加減で押弦するとピッチが安定しますが、
無駄な力が加わるとピッチが不安定になります。
あと、ピッキングの際には力が強すぎると引っかかりが強くなり、弾きにくくなります。
そして、弦振動のさせ方が音楽的ではないレベルまで力んでしまうこともあると思いますが、
こちらもピッチやトーンに悪影響です。

2つの脱力

①慣れ

前回速弾きの記事でも触れましたが、
いきなり力を入れないで動くことはできないわけです。
ギターといえど運動なわけで、指を動かすにはどこかに力を加えています。
ピッキングをするにはどこかに力を加えています。
慣れて来たことによって、8割くらいの力で演奏している、これが力んでいない状態だと思っています。

②力を入れる箇所とバランスを変える

実はこれも動画やテキストで説明するのが難しいですが重要なポイントです。
『そもそも、なんで力を抜くことができるのか?』
と疑ってみるといいです。
力を加える必要があることは変わらないとして、
その力を効率よく出すことができる方法、、、
例えばテコの原理などがありますね。
ふつうに持ち上げようとするよりもシーソーのようにした方が楽に持ち上がったりする。
このような物理感覚があると、一箇所だけに力を加えて故障するリスクが減らせるように思います。

この中で、②をメインに取り上げます。

指を骨折した時の話

ギターは思ったよりも力を使う楽器でした。
ギタリストがチョーキングするのに大事な左の薬指を骨折したことがあります。
治療中は、ワイヤーなどで固定しつつそれでも採譜の仕事があったために薬指をかばいながら一生懸命に楽譜を作っていました。

使わないで弾けばいい、と簡単な気持ちでいましたが、
薬指が固められてしまうと当然小指や中指の動作にも支障が出ます。
他の指も満足に曲げられないのです。
指の独立や分離など、ぼくよりも進んでいる人なら多少マシかもしれませんが、
「薬指を動かしちゃいけない。」という意識があったり、動くと激痛が走る
この状況に追い込まれたおかげで、体のあらゆる部分がいかに支え合って連携しているのかがわかりました。
人差し指一本で採譜する方向に切り替えようにも、和音のフレーズが来る。
もうそうなると、右手の指も使ってコードを押さえてみたりいろいろ考えるのですが、
結論、ほとんど無理だなぁということがわかりました。
『力をまったくぬく』じゃなくて、どこかの負担を避けるならどこか別の部位でサポートしないといけないという法則がわかりました。
よくありますね、右足をひねって左足重心で動いてたら今度は左足の筋肉痛でどうにもならない。みたいな。

ここまで説明するとわかると思うのですが、
脱力したいのが指だったとして、
指を脱力するにはどこでサポートしていくのか?
右手を脱力するにはどこでサポートしていくのか?
それぞれ、力が入ってしまう理由が見つかると思います。
どこかの力を入れていないがために脱力したい部分に力が入ってしまっている、ということも考えられます。




出したい力の発生源を変える

波紋というのがあります(ジョジョじゃないよ)
水面に力を加えると波が広がっていきます。
中心から末端に波打っていきます。
体にも波を起こすことができて、
より大きな力を起こしたい時は、体の軸から波を伝えるイメージです。
ボールを投げる時は手首のスナップだけでは投げられません。
体全体を効率よく使って投げていると思います。

足、肩、胸、腕、手首、指

いろんな部位の力が連携して一つの動作を作っています。

参考にこの動画を貼っておきます


Fコード、すごく力を入れないと弾けないイメージがありますが、
意外と力を入れる箇所を変えると親指で押さえないでもある程度音が鳴ります。真面目な人ほど指を使おうとしてしまいがちですが、ボディーコントロールが大事です。
親指はアシスト程度に考えておくといいです。速弾きも同様ですね。

動きそのものをコンパクトにするのは筋肉が出来上がってからで良い

初心者の頃はなんでもかんでも大振りになってしまいがち。
最初はそれでいいと思います。
子供の成長と同じで、
コントロールがきかないうちは全力。
成長に応じてバランスが整っていく。そういうものです。
最初は思い切りやりましょう。そして、ピッキングや運指は慣れてきたらコンパクトに。

最後に豆知識

音楽的に強い音、DAWなどを扱うとお目にかかるベロシティーという言葉。
実は速度を表すんですね。
鍵盤などを弾く時に、強くじんわりゆっくり全体重をかけて押し込んでも強い音はしません。
素早く、効率良く叩くことで大きな音が出ます。
ギターにおいても、ピッキングの強弱はピックをつまむ強さに頼らず当てる速さにこだわりましょう。
右手のハンマリングプリングなどもそうですね。速く押弦できるとリズムのヨレも安定しやすいです。

頑張っていきましょう!