【カポタスト・半音下げ】初心者の時に迷った、ギターのチューニングが違う時のコード表記について
チューニングが違う時、どうやってコードは書かれるの?
ギタリスト、ハヤエモニストの北島健吾(@kengo1228)です。
今回のテーマは、チューニングと楽譜についてです。
NMB48『僕だって泣いちゃうよ』の解説記事でも書きましたが、
ギターはチューニングを変えて演奏することがある楽器です。
その時はコードネームがどうなっているのか?
僕自身が若い頃に「意味不明」と感じた内容だったのでここに書いておこうと思います。
誰かの役に立てば幸いです。
カポタストを使う場合
ギターは、何もレギュラーチューニングだけで弾くものではなく、
特に弾き語りなどの場合、お好みのフレットにカポタストを装着すると
簡単にキーを変えて演奏ができます。
例えば、6弦ギターのチューニングが『カポ1』だったとします。
そうすると、最低音がFになります。
これがレギュラーチューニングの時に覚えたCのフォームです。
そして、1フレットにカポをはめた時のCフォームです。
このように、1フレット開放弦の音が上がった場合は、
Cの実音はC#になるし、Eの実音はFになってしまいます。
半音あげるということは、五線譜にするとこうです。
すごくわかりにくいと思いませんか?
だったら1カポと書いておいてそのままレギュラーチューニングとしてコードネームや実音を書いた方がわかりやすいです。
なぜなら、ギタリストは譜面を読むよりコードネームを見ることの方が多いからです。
ダウンチューニングの場合
半音下げの場合も同じ考え方で、開放弦のチューニングが半音下がると6弦ギターの場合は最低音がE♭になります。
半音下がったからといって譜面に♭を目一杯書くとわかりにくいと思います。
なので、実音はレギュラーチューニングのまま書いてしまって、楽器に任せて弾いた方がわかりやすいです。
売られてる譜面はどうなのか?
あいにくですが、これがどちらも存在しているように思います。
カポ1だった場合、「開放の音を1フレットと表記したらダメ」という話ではないですし、
もちろん「譜面を実音通り書いたら間違い」というわけでもないです。半音下げも同様です。
ピアノをやる人なんかは楽器が移調楽器ではないので、固定ドで見るためには調号を書き換えるのが当たり前だと思います。
もちろんギターも、五線譜読んだ方が早いよ。という人にとってはちゃんと実音合わせて書いた方がわかりやすいでしょう。
でも、実際に売られてる譜面であっても、
わかりやすくするためか一度レギュラーチューニングで書いた後に端っこの方に、『全弦半音下げ』とか書いていたりします。実音もフレットも直ってません。
仕事でドラマストアの『至上の空論』という曲を採譜したことがありますが、
半音下げの2カポという奇妙なチューニングでやっていました。
依頼主に、どうしたら見やすいか聞いて記譜方法を工夫しました。
どちらも間違いではないと思いますし、どうやって書かれてるかの想像ができるようになる方がいいと思います。
ちなみに、開放弦を使った美味しいボイシングを知らないという方は、『ギタリストのためのオープン・コード辞典』を買うといいです。