本当に頭の良い人ほど質問をする理由

何かがわからない時にどうしていますか

ギタリスト、ハヤエモニストの北島健吾です。今回のテーマは『質問』がなぜ大事なのか?ということを取り上げます。カスタマーセンターなどで働いたことがある人はわかるかも知れませんが人は何かわからないことがあると調べる尋ねるかする生き物だと思います。そんなときに自分で調べてばかりいると将来的にアホばかりになってしまうかもしれない、そんな不安からこの記事を書きます。




なぜ質問をするのか?それはわからないからではない。

何かわからないことがあった時、大きく分けると4つの選択肢があります。

①自分で調べる

このパターンは、『辞書を引く、参考書を買う、インターネットで検索をする』などです。誰かとコミュニケーションを取る必要もなく、自分のペースで勉強ができます。
ただ問題点として、調べる人間の『リテラシー』がないと情報から吸収できる効率が下がるということです。漢字を調べる、意味を調べるなどは辞書を引くことがもっぱらですが、中には「辞書引いたのに説明が抽象的でよくわからない」なんて経験もあるかも知れません。
参考書も人が書いたもの、偏りは生じます。どれが普遍的でどこにでも通用するのかはわかりませんし商品は売り物ですので売れるように書く手前わかりやすさを重視していない場合も当然あります。売れればいいんです。また、インターネットなどの場合も同様でどれが正しいのかわからない、そもそも不確かな情報を書いている場合もあります。なんせ、検索率を上げていくためには誰も発信していないうちに書かないといけないのです。

②人に質問する

これは、自分で調べることもせずとりあえず聞いてしまうパターン。または、調べたけどわからないから聞くパターンです。コミュニケーションが存在します。重要なのは『聞き方』『答え方』だと思います。聞くときに何を聞きたいのかわからず漠然と聞いてしまうと答える方もどこから答えていいのかわからなくなり、コミュニケーションが複雑になっていきます。
たとえば、「今度ギター買うんですけど何買ったらいいですか?」あまりにもオープンすぎますよね。間違いなく自分がオススメだと思うものを言ってしまっていいのか、予算に合わせて中途半端な答えをするべきなのか、そもそも何のために使うギターなのか、とかいろいろな疑問がありすぎて「もっと具体的に聞いて」となってしまう。ただ、質問に質問で返すと国語が0点になってしまうので、そこは慎重に【クッション言葉】を取り入れて、「私が国語0点なのは百も承知です。何の話かわかりかねていますのでもう一度具体的にお願いします。」ということをオブラートに包みながら心の声を聴きましょう。
何の話なの?というところのすり合わせができていないと抽象度の高い人低い人で会話は噛み合いませんし、答える側もシンプルに答えてあげないと伝わりません。そもそもインターネットや参考文献を読んでわからないリテラシーが不足するタイプの人です。普通に答えてもきっとわからず「意味がわかんねえ言葉並べて偉そうにしやがって。バカにしてんのか。」と跳ね返されます。(友達ならそこまではひどくないですが、お客様だとありえますね)
ただ、明確なメリットとして、コミュニケーションができるようになるためには双方頑張らないといけないところ。質問する側も質問力が育っていかないと先が続きませんし、答える側もまとめる力がないといけません。毎回毎回最初の「何の話?」というすり合わせから始まると人生の大半を質問で犠牲にしてしまいます。お互いに頭が良くならないと、答える側にギャラを払わないといけなくなってしまいます。
答えるためには知識がないといけませんし、聞かれてから調べて答えるなんてこともザラです。

③わからないから、まずは肌で体験する

これはわからないなりに努力するんですが、誰もおそらくやっていないことだし自分で実験しないとわからない、と割り切るパターンです。教えてもらっても自分と相手は他人だし、世界と自分は違うし。みたいな場合もあります。
知らなかった人もいるかも知れませんが、あなたの人生はあなただけのものなので、誰も体験したことがないんです。本当はあなたにしかわからないので、それぞれの自分の物差しでしか答えられないことが多いのです。

④人に任せてしまう

わからないまま進む点では③に近いですが、違うところがあります。完全に「これは自分でやらないでいい」と割り切る方法です。なので無理して吸収するつもりもないです。
英語の文章が読めなかったら人に読ませればいいし、ギターが弾けなかったら得意な人に弾かせておけばいい。(自分はリズムに合わせて弾いたフリでもいいんです。よくテレビやMVで見ますよね。)曲作りでベースの打ち込み方、弾き方がわからなかったら弾ける人に頼んでもいいし、そもそもやらなくてもいいやって放っておく。

これ、自分はその分野でアホのままですけど、実は人に任せた分余裕ができて自分が得意な部分を研究する時間に割けますし、周囲の人間が育っていきます。自分でできるからいいやとドラムの打ち込みをしてしまうより、『ドラム打ち込みやってくれる人』『ドラムレコーディングしてくれる人』に頼んだ方が経済が回りますね。もちろん頼むと自分がお金を払うわけですが。相手の財布は潤います。また協力してやったコラボ感を出すことで双方のSNSに展開できるメリットもあります。

もちろん、関係性が大事ですよ。「これお願いできますか?」「嫌です」となるリスクもあるので信頼関係やお金の関係は考えましょう。

質問すればコミュニケーションが生まれることを知っている

結局は一番メリットがあるのが質問をするということのように感じます。一人で考えるよりも2人頭がよくなる方が世の中的に幸せです。




人には記憶の容量があると思う。他人の脳みそは外付けHDDだ。

クイズは最高のコミュニケーションだ

Amazonのジェフ・ベゾスっていますよね。これ、ずっと知らなかったんです。クイズ出されて、Amazonの社長は?と言われて、初めて調べたんです。ジェフ・ベゾス。覚えにくいベゾス。語尾にベゾスつけて覚えた方がいいかもしれないベゾス。
で、他の人に自慢気に「Amazonの社長って誰?」てクイズを出すと、知らない人は調べるきっかけができるし、知ってる人はその部分においては同じことを共有できるわけです。中には「知らねえし興味ないよー」って話をぶった切る人もいます。
今、頭で問いかけました。「吉野家の社長って吉野なの?」

社長メッセージ
https://www.yoshinoya.com/company/message/

河村さんっていうんですね。自分の中で脳内クイズです。健吾が健吾に問いかけたことによって初めて「吉野さんじゃないのかよ」ということに気がつくことができました。

出題にはセンスがいる

ここまで言っておきながら僕はクイズを出すのが下手です。「クイズって答えが一つじゃないといけないし、一般的に答えがあって単語やイエスノーで答えられた方がいいよな」なんて考えながらコミュニケーションの締め切りを逃します。リズム感がわるいと会話は弾まないのでチャンスを逃します。「ギターがうまくなる方法を答えよ」はダメ。「ギターが上手くなるためにメトロノームは役に立つ、マルかバツか」の方がまだましです。答えやすい。

たとえば、彼女とデート中、おっぱいの大きいお姉ちゃんが通りかかってチラ見をしてしまいました。すると彼女にクイズを出されました

「今、私は怒ってる。マルかバツか」

最悪のクイズですね。質問に答えてる場合ではないので即座にフォローを入れましょう。

自分一人で頭が良くなる必要があるか、否、人に訊け

「ggrks」「自分で調べろよ」というより、調べたことを教えてあげた方が2人分得になると思いませんか?
もちろん調べれば一人でも答えには辿りつくんですが、そこをあえて無駄とも言える遠回りをして、巻き込むことによってお互いに何かを得ていると思います。
もちろん、聞かれるとめんどくさいのです。僕もめんどくさい。なるべく聞かれたくない。それでも、知ってるはずもないことを質問した方が調べるきっかけになります。関係性にもよるので、「何であなたにそんな質問されないといけないんだ」という疑問や反発がでてしまう関係だと全く良くないのですが、子供や部下を育てる立場の人だったらわかるかもです。または同業者で仕事を任せ合うとかですね。
「和明さん、(ベーシスト的には)チラリズムってどういう意味?」これを聞いたことによって、「え?これはチラリズムについてテキストに起こせるくらい調べないといけない?ベースと関連させつつ考えるためにチラリズムの素材仕入れないといけない?」みたいな頭を回転させるきっかけが生じ、とても面白いと反響のある記事が生まれました。

ここまで読んでくれた方は、ぜひ和明さんのブログもチェックしてください。(突然の宣伝)

現役ベース講師が語る「チラリズム」から学ぶリズム感
https://rayxbass.com/chira-rhythm20171107