話題の本『ネガティヴ・ハーモニーをギターで攻略』を読んでわかったこと。期待できること。

2019年2月24日

アウトが好きな人には一度目を通してほしい本

ギタリスト、ハヤエモニストの北島健吾(@kengo1228)です。

以前ジャズのアウトについてのコンテンツを何本か出したのですが、

今回紹介する本は感覚的なものと違ってシステマティックな方法論について述べています。

まず、こちらが商品リンクです。

ネガティヴというキーワードが興味をそそります。

音楽をネガティヴでくくるとは何事かと。

そして、試し読みの部分で一部読んでみると、

明るい曲は暗く、暗い曲は明るく。

そして、Aという曲が存在したら必ずネガティブAという曲が作れるということ。

なんじゃそれはと購入しました。

基本的には作曲のシステム

「これはギタリスト向けだからアウトがすぐできる!」

と思う方、

そんなにアウトをしたければこの動画の方がよっぽどアウトです。

コード進行無視ですからね。当たり前です。

「ここでは何々のコードがあって、コードトーン弾いた方がマッチングするのはわかる、

わかるけど、知らぬ存ぜぬでペンタトニックで押し通すぜ!

というのもアウトですからね。

脱線してしまいましたが、重要なこととして、

一つの方法論を勉強するときは、既成の概念は一旦捨てる。

これ大事です。

この本でも最初の方に同じようなことを述べているのですが、

「普段Aという曲を演奏するときはこうやってやるのが、一般的だよね。

でも、それを違う旋律を重ねてもいいんじゃないの?」

というような。

重要なのは、確固たる意志を持ってやっていることは間違いとは言えないということ。

知っててやってることはミストーンではなくて、

自分でアウトをしているんだ。むしろこれが正解だ。

ということ。

そういう前提で、この本を読み進めていくと

想像もしなかったハーモニーの理論に出会いました。


ネガティヴにチェンジする方法論

まずは、序盤でポピュラー音楽理論で当たり前になっている

『ダイアトニック』『ダイアトニックコード』などについて触れておいて、

その前提をどうシステマティックに覆していくのかを述べています。

この先が一番大事なところで、それこそネタバレしてはいけない部分なのですが

一個一個の旋律に対して、一個一個のコードトーンに対して

ネガティヴなものに反転していくシステムがあります。

実は、表紙の部分にその図がネタバレされています

そのシステムを使ってもともとあるメロディを全て書き換えることができ

コードネームから判断したコードトーンを書き換えることができ

なおかつ、元のコードはそのままでメロディだけ変換でき

メロディはそのままでコード進行だけ変換できます。

巻末にはシステムのための図と、いろいろなサンプルソングがついています。

もちろん、アウト感が強いので慣れない人は全く良く思わないと思います。

でも、知ってると自信持って変なことができるようになりますね。

こういう風にできるようになるんですね。

元々の一般的な演奏例はこちらです。


普通のオールザシングスユーアーと比べて、この違いですよ。
どういうことが起こってるのかと思いますよね。