《レッスン》講師は生徒の好きを奪っちゃダメ

2018年4月29日

年長者こそリアクション上手がいい

ギタリスト、ハヤエモニストの北島健吾です。

今日はギター講師(に限らず人に教える立場の人)の方向けの記事です。
対人で仕事をするわけなので、リアクションが良くないとそれからのレッスンがどんよりと屈折したマインドになってしまう、、そんな注意すべきポイントについてまとめました。




カリキュラムは必要??

生徒さんにはそれぞれレッスンを受ける目的があると思います。
とても漠然としている人もいれば具体的な人もいます。
専門的に学んでその道のプロになりたい人もいれば、趣味で学びたい人、教えて欲しいところだけ聞きたい人。さらに付加価値を求める人。
本当にいろいろだと思います。

大手のスクールの場合は、カリキュラムがあると思います。
1〜10まで教えないといけないことや順序が決まっていて教える、学校のようなところ。
個人のレッスンの場合は、生徒それぞれのリアクションを見ながらやることを決めたりすることが多いですよね。
それでも、ある程度『目標』に沿って動く為には指針が必要で、何かしらの論理で講義内容を作ってると思います。自分はそうです。

ロジカルに整理すると感情が排除される危険性がある

経験上わかることなのですが、何か『目標地点』がセットされて、現在地点からまっすぐに線を引こうとすると必ずしも生徒が『好き』なことではなくなってしまうことがあります。

『音楽理論』なんかが最たるもので、ハマらない人はそれをやってるだけでギター自体が楽しくなくなってしまったりもします。
また逆も然りですよね。アドリブ上手くなりたいのにコピーばっかり上手くなってアドリブ上手くならなかった、結局は独学、、、。
みたいなこともあります。

『好き』を奪いかねない

僕は、プロギタリストになろうと志したころには『速弾きできるかっこいいギタリスト』に憧れがありました。
でも『ギタリストの仕事は8割くらい伴奏』みたいな論理的なことを突きつけられると、まったくもって上手くなりたいことを上手くなれないわけです。

[遠回りですが、伴奏のために覚えた音楽理論やリズム感でアドリブが弾けるようにはなります]
ここには一切気がつかずに第一印象で『やりたいことをお預けされた感じ』がしてギターが楽しいどころではなくなるわけです。
そして、『感情どこいった?系』になりかねません。

好きなミュージシャンの話もそうですね。
生徒に好きなギタリストについて聞いたわりに、自分がそのギタリストを好きじゃなかったりすると会話が弾まなくなります。
すると生徒は自分らしく話すことができにくくなるんですよね。

「まじで!?そのギタリストはノーマークだった、詳しく教えて!!」
「あ、そうなんだー。(個人的にはあの人あんま上手くないよなぁ)ところで、このギタリストなんかどう?」

絶対に前者の方が話しやすいと思います。

結局のところ『趣味の話ができる人』には心を開きやすいと思うので、
先生こそ生徒から学ぶべきなんじゃないかなーと思いました。

好きなことを仕事にしたい人の好きなことを阻害しない

自分が好きなバンドのギタリストの話をして「そうでもなくない?」と言われるとそれ以上話が進まないし、
仮にそれが先輩・先生クラスの人に言われたことだとすると、それだけで話をする機会を失います。

物事の好き嫌いには当たり前の基準はありません。

かっこいいって思ってる本人がかっこいいと思ってるところがどこなのかを聞く方がよっぽど人生哲学に触れる気がしますね。

仮に何かのウィークポイントがあったとしても、「今ひとつ」なんて言おうものなら、、、
僕が生徒だったら、
この人には自分の本音が言えない→つまらない→やめる。
につながってしまうと思います。

好きなことは応援したいですね。
好きなことやってる人はキラキラしてます。

好きなことやってる人といえば

そういえばタメシビキの撮影、ギターの本数がまとまってきて作業用BGMとして聴ける長さでまとまっています。好きなことしてる大人たちの集まりって感じでギター業界は本当に面白い。

ぜひ聞いてみてください。

ここまで読んでいただきありがとうございました。