音楽理論ーモーダルミュージックとコーダルミュージックの違いー

2018年7月7日ギター, レッスン, 動画コンテンツ, 音楽, 音楽理論

音楽理論の深堀

どうも、ギタリスト、ハヤエモニストの北島健吾です。
前回の音楽理論ブログ更新からほぼ1ヶ月が経過。お久しぶりです。

今回取り上げる記事は、モードについての続編です。
過去のモードの記事の一部を貼っておきます。

”モード系の音楽はゲームBGMだったり、
ギターインストだったりで様々な登場の仕方をします。”

この部分です。

意外と、いろいろな場面でモード音楽に触れています。それについてざっくりと話したいと思います。


モード音楽とは何か?

ポピュラーミュージックがコード優先なのに対して、
モード音楽は旋律優先の音楽です。

ちょっと、想像をしてみてください。
今手元にある楽器って、ギターで言えばフレットが打たれて調律も決まっています。
ピアノも、調律が定まっていて白鍵黒鍵が並んでいます。白鍵と黒鍵の関係ってわかりますかね?
白黒白と並んでいた場合は、白と黒は半音関係。
そして白と白は全音関係なんですね。
あれは、隣り合ったものは半音間隔で並んでいるわけです。1オクターブは12半音。
ここまでは当たり前!と思いながらも、
僕自身はこの当たり前を知ったのはなんと音楽作りを始めてから。
「どうして白い鍵盤だけを選んだらドレミファソラシが弾けるのか」すらしりませんでした。

今でこそメジャースケールなどの前提がありますが、大昔はどうでしょう?

大昔から今まで

音を伝える方法って自然界に存在する振動だったり、人間の声だったりしたと思うんですね。
調律された楽器があるわけでもなく、不確かな連続する音階だったと思います。(まだ12に割れてない!
和音が存在したと思いますか?当時は和音を鳴らして歌うというものではなく、
旋律優先だったと思います。

9世紀ごろ、グレゴリオ聖歌など

伴奏があって歌があるという世界ではないことがわかると思います。
チャーチオルガンなんかはもっとだいぶ後なんでしょう。

そうすると、曲の雰囲気はメロディの雰囲気や声の高さ、イントネーションなどで変化させていたと思われます。
開始する音をなんとなく高くしてみたりとか、強調する音に癖をつけてみたりですね。
それが現代のモード旋法が教会旋法の仲間と言われる理由ではないかと思います。
(ここで、現代のモード旋法としたのはモードジャズ以降のアイオニアン、ドリアンなどのメジャースケールの転回系と聖歌の頃の旋法はまた目的も違うからです。
現代のものはコーダルなサウンドのルールから脱却して旋律優先にしたいと言う動きがあります。)

12平均律の登場

旋律中心の段階から、しばらくして色々な音楽をこねくり回した結果、
「1オクターブに12半音」という12平均律が定まっていきます。
かなり後になってからなんですね。バッハの頃だと言われています。1700年代。
今目の前にあるギターは0フレットから11フレットまで12半音あり、12フレットはオクターブ上の音がします。12平均律に合わせているわけです。
ピアノもそうです。白黒関係なく隣り合った音を弾けば12半音です。

今は2000年を超えています。200年以上かけて12平均律の世界を堪能しているわけです。
古くは教会などで聴いた音楽。特権階級しか聞けなかった音楽。
そういう垣根を壊して、商業音楽もぞくぞく生まれます。

ジャズマンに限らず日本の音楽家が憧れる、バークリー音楽大学の前身が1945年に創立されました。尖った言い方をすれば商業音楽をこなせるミュージシャンを育てる学校です。

”1945年ローレンス・バーク(Lawrence Berk, 1908-1995)によって
「シリンガー音楽院」(Schillinger House of Music)という名前の音楽私塾として創立された。”
ーWikipedia

とあります。

効率化が進み、音楽をパズルのように扱い始める

バークリーメソッドの一部として、
僕が前々から書いている数字に置き換えてのアナライズがあります。
それをディグリーネームと言います。
本当は、キーがCのときキーがDのとき、
受け取る側はそれぞれ趣が違うわけです。
でも、
「同じじゃん。キー変えても再現できるでしょ。そうしようよ。」
と考えたのがディグリーネームでのアナライズです。
感情や情景を表すようなアートとは程遠い効率化だと思います。
いまだに抵抗がある人もいると思います。
効率的に論理的に生み出された音楽って、美しさはあれど中身がなく感じますよね。
感覚でやっている人なんかは、歌詞にマッチするコードをあてがうまで納得して動けないですし、
メロディも少しでも崩れたらやる気がなくなってしまうと思います。

これだけいうと理論は良くないもののように思えてしまいますが、
感動を取り出すためのツールのようなものかもしれません。
作る側・演奏する側は機械的にできてしまうけど、
受け取る側は過程は知らず「いい感じ」と思えるものを受け取れます。
実際に、商業音楽にとってはいいものだと思います。
売れたものを分析して、似通ったものをつくる。近道ですからね。

また、数値にしてしまうことで
例えばサイコロ振るだけでも曲が作れてしまうんですよね。
サイコロが1ならⅠM7、サイコロが5ならⅤ7というように。

だいぶ話が逸れましたが、
これまで僕のブログで触れたダイアトニックコードなど、
ポピュラーミュージックで使われた概念って和音が絡んでいます。
和音に対してメロディを当てて行く。
和音が成立するようなメロディを無意識に選ぶ。
無意識に縛られてしまう。
コーダルミュージックっていうんですね。
対して、モードスケールのような、
旋律の雰囲気の違いを優先したものをモーダルミュージックと言います。



ジャズを2つに分けてみる

コードを中心に考えているのがビバップで、
旋律を中心に考えているのがモードジャズです。

ビバップ

先ほど触れたように、
数値にしてしまえば様々な現象をいつでも起こせるようになるんですね。

ツーファイブというのがあります。
例えば、キーCでいうところの、DmーGーCという流れです。
ⅡmーⅤーⅠ ということですね。
このツーファイブというのは解決先さえ定めればどこにでも入れることができる。
とされています。
もちろん旋律的に難しく響くことはありますが、
コード優先なので、できるといったらできるのです。(かなり暴力的)
以下が参考例です。音も聴けます。

上2段がシンプル。下2段はツーファイブを付け足しています。
解決先から見たⅤ7(ドミナントセブンスコード)をつくり、解決先からみたⅡm7またはⅡm7(♭5)を挟むことができます。ツーファイブを挿入することによって、
こんなにもジャズっぽくなります。

ビバップの基本はツーファイブ、あとは代理コード裏コードなどです。
ロック、メタルで言うところの速弾きとはまた違った世界で、
まるで脳のスポーツのようにコード進行を切り替えていきます。

ある程度、行き着くところまで行くと、
「もう、よくね??(゚∀゚)」
となります。

モードジャズ

音楽って、もっと旋律の美しいものじゃないのか?
そもそも、なんで和音に縛られてるんだ。抜け出したい。

というところに立ち戻って、
モードジャズが流行り始めます。
有名なところで言えばマイルス・デイヴィスでしょう。

”So What”という曲は、1コードでずっと旋律を回しています。
途中で転調もしますが、とてもクールです。

現代人は多様化する

そして、モードとビバップをハイブリッドに組み合わせたり、
これらの音楽に影響を受けたブルースマンや、ロックミュージシャン。フュージョン系。
さらに、無調性音楽などもあります。現代音楽って言われるとむしろそれをイメージするかも。
Jポップスなどではプチモード旋法やツーファイブなんかはごろごろ出てきます。
そして、ゲーム音楽などではモードはたくさん使われています。
場面をイメージさせるのはコード進行のある曲よりも、メロディの雰囲気のが直結すると思います。

モードアドリブチャレンジ

この記事を書くこととリンクして、
モードアドリブとモードアドリブトラックをあげています。
ぜひアドリブをとってみてください。

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